NixOSでKMonadを導入して、Home Row Modsを設定する
KMonadとは
マルチプラットフォームなキーボードコンフィギュレーター。要はQMKファームウェア以外のキーボードでも同じような動作を実現させるためのツール。Lispみたいな言語で設定できる。
インストール
NixOSならservices.kmonad
で設定できるがkmonadのNixOSモジュールを導入するところからやってみる。使っているバージョンはflake.lockを見て欲しい。
公式ドキュメントに詳しくのっているが、簡単に書くと、
{
inputs.kmonad = {
url = "git+https://github.com/kmonad/kmonad?submodules=1&dir=nix";
inputs.nixpkgs.follows = "nixpkgs";
};
outputs = { kmonad, ... }:
{
nixosConfigurations.<<systemName>> = nixpkgs.lib.nixosSystem {
modules = [
kmonad.nixosModules.default
];
};
};
}
として、通常のように services.kmonad
に設定を書く。
Home Row Modsとは?
詳細はA guide to home row modsにのっているのだが、Home Row(QWERTY配列の場合は、ASDFJKL;)のキーをタップホールドにしてSHIFT, CTRL, Alt, Superを2回ずつ割り当てることをさす。左手(ASDF)と右手(JKL;)のModキーは対称になる。 順番はいろいろあって1、迷ったのだが定番とされているGACS2を使用する。
設定する
Using Home Row Mods with KMonadという章がA guide to home row modsにもある。
ls /dev/input/by-id/
を実行して接続されているキーボードのデバイス名を調べて、以下の様にする。
{
services.kmonad = {
enable = true;
keyboards = {
"<<name>>" = {
device = "/dev/input/by-id/<<device-name>>";
defcfg = {
enable = true;
fallthrough = true;
};
};
};
};
}
次に services.kmonad.keyboards.<name>.config
を設定する。
適当な場所に <name>.kbd
などのファイルを作り、以下をコピペする。
(defsrc
a s d f g h j k l ;
)
(defalias
met_a (tap-hold-next-release 200 a lmet)
alt_s (tap-hold-next-release 200 s lalt)
ctl_d (tap-hold-next-release 200 d lctl)
sft_f (tap-hold-next-release 200 f lsft)
sft_j (tap-hold-next-release 200 j rsft)
ctl_k (tap-hold-next-release 200 k rctl)
alt_l (tap-hold-next-release 200 l lalt)
met_; (tap-hold-next-release 200 ; rmet)
)
(deflayer homerowmods
@met_a @alt_s @ctl_d @sft_f g h @sft_j @ctl_k @alt_l @met_;
)
そして
{
# keyboards = {
# "<<name>>" = {
# ...
config = builtins.readFile <name>.kbd;
# ...
}
KMonadがエラーで起動しない
journalctl -u <service-name>
でログを確認する。Permission deniedの場合ユーザーが本来必要なグループに入れていない可能性がある。
以下のudevルールを作成する。
SUBSYSTEM=="misc", KERNEL=="uinput", MODE="660", GROUP="input"
そして自分をinput
グループに追加する。
おわりに
KMonadの設定方法を調べながら頑張るぞ!と書きはじめたらA guide to home row modsにほとんどのっていた。そのうちHome Row Modsの使い心地の感想も書きたいところ
追記
しばらく試していてHome Row Mods自体は慣れれば悪くはなさそうだったのだが、KMonadの特性か分からないが遅延が大きくなってしまって(特にJKL;の遅延が大きいのはつらい)消した。今度キーボードを新しく作ろうと思っているからそのときに採用できるのかもう一度試したい。
JKL;が長押しできなくなってしまうが、そのこと自体はそこまで問題ないと思っている。なぜなら現在 [count]j
などを使うように矯正中だから。
また最近、kanataというツールがあることを知ったからそれで遅延が減るのか試したい。
Super Alt Ctrl SHIFT, SHIFT, Ctrl, Alt, Superのような順番の略